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→ 舞台 銀河英雄伝説 第四章 後篇 激突 感想記事


舞台 銀河英雄伝説外伝・オーベルシュタイン編の感想です。


11月5日(土)・公演4日目でしたが、客席はほぼ満席で主演の貴水博之さんのファンらしき人が多かった様な気がします。


ストーリーは完全オリジナルで、帝国軍参謀オーベルシュタインの過去が描かれます。




以下ストーリーを、ネタバレ含め簡潔に。


〜帝国には非公式の諜報機関「ハウンド」が存在し、その総裁の座「フューラー」の役は代々オーベルシュタイン家の当主が担っていた。

パウル・フォン・オーベルシュタインは、オトマール・フォン・オーベルシュタインの嫡男として生まれ、例に習いオーベルシュタイン家の跡取りとして、フューラーの座を父から受け継ぐ筈だった。

しかし、パウルは両目が視えない先天的障害を持って生まれ、そのために父に疎まれ、フューラーの座は、妾腹の子であるシュテファン・ノイマンが継ぐ事となる。
やがて、パウルを盲目の子として生んだことで心を病んだ母が亡くなり、パウルは劣悪遺伝子排除法とゴールデンバウム王朝、そしてその始祖であるルドルフ大帝を憎むようになる。

そして、ゴールデンバウム王朝を打倒すべく登場するラインハルトの存在が、腹違いでありながら、良好な関係を築いていた兄・シュテファンとの対立を招く。

最後、オーベルシュタイン家とゴールデンバウム王朝を守るため兄は死を選び、パウルは自らの野望の為、徹底して冷酷な仮面を被り生きていくことを決意する。




・・・と、いった感じです。
原作では全く描かれなかったオーベルシュタインの過去、そしてラインハルトに従事するまでの心の葛藤と、冷酷な参謀となるまでの経緯が明かされます。
今回の脚本を書いたのはアニメの脚本を担当した河中志摩夫さん。


第一幕として、銀英伝の紹介的な位置づけで、ラインハルトとキルヒアイスの二人を中心とした相関図をさらい、大掛かりな舞台装置を使って宇宙空間の表現に力を注いだ第一章と、ロイエンタールとミッタマイヤーの両人気キャラクターと、人気若手俳優の魅力を見せるべく音楽とダンスを中心とした、ミッタマイヤー・ロイエンタール編。(かなり個人的な見方)

その二つと比べ、今回のオーベルシュタイン編は、会話劇が中心となる、なんというか正統派・舞台といった感じ。あまり舞台を見た事がない私が言うのもあれだが・・・


映像トリックを使った表現や、オリジナルストーリーでありながら、原作や、前作・前々作の舞台と通ずる演出があったりと、かなり見所の多い舞台でした。個人的には舞台3作の中では一番面白かったです。



今回の舞台では、オーベルシュタインの本性、というか本来は心優しい少年だったオーベルシュタインだが、父の厳格な教育と、劣悪遺伝子排除法、ひいてはゴールデンバウム王朝によって狂わされた自分と兄、そして母の存在が、冷徹な軍人・オーベルシュタインを作ったのだ、という風に描かれます。
劇中では、オーベルシュタインは少年期はひ弱な少年であり、飾りの当主として他人に対して冷徹な仮面を被るようになっても、兄に対しては明朗な普通の青年として接する様子があったりと、人によっては想像するオーベルシュタイン像とはかなりかけ離れた姿が見れる、まさに ifストーリーといった感じでした。


そして、カーテンコールには貴水さんによるテーマソング熱唱もあり、オーベルシュタインに対して頑ななイメージを持っている人なら、え?え?なんじゃこりゃ!?という印象を持つんじゃないかと思いました。


・・・しかし、それはともかく面白かったです。
個人的に見所を挙げるとすれば、


・貴水版オーベルシュタインの魅力的なキャラクター
・凝った舞台演出
・みんなが気になる犬の登場シーン  です。



アニメではあんなに憎たらしいオーベルシュタインも、これは別のオーベルシュタインだと考えてみれば、孤高のプリンス的に見えてくるから不思議。
最後に貴水さんが歌った時は、「くるのか、くるのか・・・あ、歌わなかった、よかっ・・・キター!ウタッター!参謀がー、ウタッター!!」といった心中でしたが、さすがの至近距離での生歌はカッコ良く、これもアリなんだと思えてきました。

同盟編でヤンが歌いだしたとしても、「まあ、歌うよね、ヤン・カワムラだし」と納得してしまいそうな自分がいることが恐ろしい。これぞ生舞台の魔術ではないのか・・・



そして、映像演出が面白かったです。
オーベルシュタインの両親の肖像画が動きだすシーンを始め、おっ!とびっくりするような演出がいろいろありました。

個人的にもの凄く気に入ったのは、イゼルローン要塞が同盟軍13艦隊に占拠され、ゼークト司令官は総員玉砕を命じ、ヤンの言葉として有名な「武人の心」を唱え突撃していくシーン。
同盟側から見ても、印象的なシーンだけど、帝国側からみたらまさにこんな風だったんだろうな、と思えるほど原作表現に忠実なシーンだと思います。
トールハンマーの雷光を放ちながら、どんどんと画面いっぱいに迫ってくるイゼルローン要塞と、帝国軍の兵士が味わった恐怖感、ゼークト司令官の古典的なゴールデンバウム王朝軍人の精神性と死に際が、ものすごく巧く表現されていたと思います。

あとは、オーベルシュタインのラインハルトとの謁見シーン。
オーベルシュタインの義眼が映し出す映像として、第一章の同シーンの映像を流し、役者の穴を埋めていたところも、すごいなーと思いました。



そして、最後の最後で出てくる、オーベルシュタインの犬。
これは影絵で表現されました。
パンフレットの最終ページに、影絵劇団の紹介が載っており、?と思っていたのですが、こういうことだったとは・・・
影で映る犬と会話した貴水さんが、最後には一緒にスクリーンに隠れ、影絵になって犬と去っていく、というラストシーンでした。
絶対、見に来る人は犬がどう出るのか気になってたと思うんだ・・・




おまけのアフタートーク。
予定ではビットナー少将役の船戸さん、少年シュテファン役の松村さん、ニック役の須加尾さんの三名と司会進行の高山さんだけのはずでしたが、特別?なのか他の日もそうなのか、貴水さんも登場しての5人のトークショーになりました。

貴水さんはすごく面白い方で、トークも軽快。ひたすら船戸さんの演技をいじっていました。
貴水さんは他にも、カーテンコールで、「いや、どうもすいません・・・」という感じで低姿勢で出てきたキルヒアイス役の崎本君と親しげにしてたのも印象的でした。

あとは、アンスバッハ役の高山さんが、近くで見ると以外と若い方だったのが分かって驚きました。高山さんはもの凄く真面目に司会をやっていたのも面白かった。



アフタートークショーは20,30分程でしたが、見れてよかったな~と思いました。アフタートークが本編、と言いたくなる程面白かったです。



その他には、期待していた同盟編の新情報は無く、ポスター写真も、公式ページに載っているのと同じくラーメン髪の河村さんの写真だけでした。残念。
ロビーには河村さんから届いた花が飾ってありました。






同盟編チケットは、とるかどうかもの凄く悩んでいたんですが、オーベルシュタイン編を見に行って、是が非でも見に行きたいという思いが強くなりました。これが生舞台の魔術・・・


気持ち悪いほど長々と書きましたが感想以上です。


第四章 後篇 激突 感想記事
初陣 もうひとつの敵 感想記事
第三章 内乱 感想記事
輝く星 闇を裂いて 感想記事
撃墜王 感想記事
第二章 自由惑星同盟編 感想記事 1
外伝 ミッターマイヤー・ロイエンタール編 感想記事

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