ぬるヲタ
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→ 舞台 銀河英雄伝説 第四章 後篇 激突 感想記事
舞台 銀河英雄伝説 第二章 自由惑星同盟編・東京公演の千秋楽を見てきました。
舞台全体のストーリーと、原作との相違を考察しながら以下感想です。
オープニング。原作と同じくアスターテ会戦のシーンから始まったのですが、その幕開け第一声が、河村隆一氏演じるヤン・ウェンリーだったのにまずびっくり。
今までの流れだと、オープニングはダンスから始まり、前口上的な説明台詞が入るものだと思っていたのが、しょっぱなから主役が出てくるとは思わなかった。
それに、最初ヤンの声を聞いた時、OVA版のヤンの音声を使っているのかと思う程、河村氏の声が富山さんに似ていたのに驚きました。もともとアニメから入った銀英伝の大ファン、という河村氏はヤン=富山さんのイメージを壊さないように、役作りにかなりこだわったらしいです。正直、外伝編で富山さんの後を継いだ郷田さんよりも声が似てました。
そして、おなじみ艦隊ダンス・・・ではなく、同盟の建国の様子を台詞なしのダンスで表現。
なんだかすごいなあ、と思いつつこれは初見の人は何が何だか分からないだろう、と思ってました。
アーレ・ハイネセンが登場した時も、あまりに怪しい風体だったので最初誰だか分からず、地球教教主に見えたぐらいです。ちなみに顔を出さずにハイネセンを演じたのはキャゼルヌ役の天宮さん。
そのハイネセンが倒れ、同盟の人々が打ち拉がれるというシーン。・・・今回の舞台の一番の謎、謎の男による謎のラップとダンスが始まります。
観客を総ポルナレフ状態に陥いらせる、もの凄い演出でした。
戦犯だとかチャチな言葉じゃ表現できない、恐ろしい舞台の魔術の片鱗を見た気がします。
謎の男が退場すると、今度は第13艦隊の面々、そしてラップとジェシカも顔見せ登場し、オープニングは終了。
再びアスターテ会戦のシーンへ戻ります。
アニメではアッテンボローにお株を奪われていたラオも、しっかり活躍します。
そして、スパルタニアンの撃墜王4人の登場。
正直、中川さんのポプランはどうなるのかまったく想像がつかなかったのですが、なかなかハマっていました。声が諸星あたるに似てたからかな?
イワン・コーネフもクールで格好良かったです。
撃墜王たちの戦闘シーンは凄かった。スクリーンにスパルタニアンとワルキューレの戦闘CGを映しつつ、その後ろでもの凄いアクションを見せてました。中川さんも凄かったけど、他の3人も凄かった。
撃墜王たちの活躍の傍らで登場するのが、今回の舞台でかなり注目されてた、ラップ野久保。
原作通り、もちろんこの序盤の序盤で第6艦隊と共に亡くなりますが、なかなか凄い絶命シーンだった。野久保くんの絶叫と、ビーム砲の爆音に、舞台が照明で真っ赤に染まりました。
そして、ヤン、ラップ、ジェシカの三人の回想が始まります。
・・・ここから、私は舞台の千秋楽というものの醍醐味というか、お楽しみというものを知ったのですが、ヤンとラップが初めてジェシカに会うシーン。アドリブの応酬で、観客みんなもそれを分かっているのか結構な笑いが起こってました。
三人の回想と現在のシーンが繰り返され、最後はヤンとジェシカがラップの墓に花を供える、というシーンで締められます。
ハイネセンに帰還した後のヤン。
アスターテ会戦での戦没者慰霊祭で、キャゼルヌ、トリューニヒトが登場。
キャゼルヌとの応酬はほぼ原作どおりでしたが、演出の都合なのか、ヤンが座って演説を聞くというようにはできなかったようで、トリューニヒトの演説への反抗は「拍手をしないことの自由」という表現に変わっていました。
また驚いたのが、ジェシカがトリューニヒトを弾劾するシーン。
会場の観客が同盟軍遺族だったのかと見せるように、観客の合間からジェシカは壇上に上がって行きます。
ジェシカの言葉にたじろぐトリューニヒトでしたが、舞台版トリューニヒトはなかなかの小物臭が漂ってました。
ジェシカは憂国騎士団に捕まる前にヤンに助けられ、ラップとの回想をしつつ退場。
慰霊祭から帰宅するヤン。
このシーンで、ユリアン役の桑代くん初登場でしたが、思っていたより大きい!14歳で、身長もすでにヤンを抜いているという。
この桑代くんを見て、ユリアンは子役ではなく最後まで桑代くんが演じるんだろうなと思いました。
ヤンとユリアンが談笑を交える中、憂国騎士団登場。ここでも河村氏のアドリブが入り、文字通り踊り狂う憂国騎士団にツッコみが入りました。
憂国騎士団が治安当局に通報されて逃げて行くと、こんどはキャゼルヌからの呼び出しを受けるヤン。
原作の、曜日によっては机でお茶を飲むシーンもちゃんとやってます。
出がけにはユリアンが、「僕は、提督が誰よりも正しいと信じています」というシーンがありますが、原作ではそれに対して何も言わなかったヤンが、「お前、かわいいな」と言い残し去って行きます。
アスターテのシーンでも、オリジナルで追加されたヤンの台詞が、「私には帰りを待っている14歳の男の子がいるんだ。早く帰らなくちゃ」などとあり、これらの発言から分かるように、ヤンはユリアンに対してちょっと親馬鹿な感じが強調されていました。
キャゼルヌと共にシトレ元帥の元へ赴くヤン。第13艦隊の編成と、イゼルローンの攻略を命じられ、キャゼルヌに人員確保を頼みます。
ここで、ムライ、パトリチェフ、アッテンボロー登場。
しかし普通に終わるはずだった三名の紹介が、天宮さんが「村井国夫だ!」とアドリブを始めたころからここでもアドリブ合戦が始まり、河村氏が「千秋楽ですよ・・・」とぼやいたり、シトレ元帥も悪ふざけに加わると、それに合わせて何故か三人が決めポーズをとってみたり。これに会場中爆笑だったので、あぁ、通いつめている人が多いんだな・・・ということを感じました。私は、いったいどこからどこまでがアドリブだったのか分からなかった。
けどそれはいいとして、一番重要な役のフィッシャーさんが登場しないとはどういうことなのか。
ちなみにキャゼルヌ、ムライ、後からそこにシェーンコップも加わると、遠目では誰が誰だか分からなくなってきます。よーく見ると、大澄さんはお髭をたてられたようで、シェーンコップはほぼ常時スパルタニアンの戦闘スーツのポプランに代わって、スカーフ見せをやっています。しかし、最初は誰が何を言っているのか分からず困った・・・
ヤンがキャゼルヌにローゼンリッターを指揮下に加えたい旨を話している頃、話題のローゼンリッター隊員はユリアンと一緒にフライング・ボールに興じていました。このシーンも無駄にCGを駆使して凝っていました。
一方で同じ舞台に撃墜王たちが登場し、女を落とす方法を実践する、というふざけた会話の中でさらにふざけてアドリブをバンバン入れ、よくわからない状態に。「好きです。ヤンです」は千秋楽だけの台詞だったのかしら?
ローゼンリッターの隊員とは、ポプランにボールが当たったということで大喧嘩が始まり、ユリアンがその場を収めて一連のアクションシーンは終わる。
ヤンの方では、やけにいぶし銀で女に不誠実には見えない男前な実写シェーンコップを配下に加えた後、満を辞してフレデリカの登場。
ヤンとの出会いの時の台詞もありましたが、そんな中、「あれは、(ヤンが)惚れるな」という誰かのヤジが飛んだため「それはもっと後のお話ですよ・・・」と、また河村氏のアドリブが入る。
それでもって、照れ隠しにフレデリカに紅茶を頼んだヤンだったが、千秋楽の今日のカップのみ、本当に紅茶が入れられていたらしい。なんのサプライズなんだ。
そして第13艦隊の面々が一同集結し、イゼルローン攻略に向かうところで、第一幕は終了。
第二幕はイゼルローン内の帝国軍の様子から。
ゼークト提督、シュトックハウゼン提督も出てきます。なんだかゼークト提督登場はおなじみになってきてますが、伊藤哲哉さん、今回はパエッタ中将、ビュコック提督の三役を兼任しておられたそうです。毎度ながらほんとに渋くて素敵。
ゼークトが出れば、オーベルシュタインも出る、ということで貴水さんも映像出演。実際の舞台と、映像の台詞を合わせるのは大変そうでした。
オーベルシュタインが進言した事で、ゼークト提督は要塞から出撃。ローゼンリッターは大立ち回りの末、シュトックハウゼン提督を人質に取り、イゼルローンは陥落します。
この辺りで少し原作と違うのは、シェーンコップが攻略に手間取っていたせいで、ヤンはゼークト艦隊に対してビームライフルを撃ったり、囮の艦隊を配置したりいろいろと時間稼ぎをしていたことです。
ヤンがイゼルローンに入った後は、トゥールハンマーでゼークト提督を屠るところまで流れは一緒ですが、原作では3回トゥールハンマーを使っていた所が、ヤンがジェシカの「あなたも、変わってしまうのね・・・」という台詞に思いとどまり、2回でトゥールハンマーを使うのを止めた所が違っています。
個人的に、毎度毎度帝国万歳を叫んでいくこの可哀想なゼークト提督死亡のシーンが好きです。
イゼルローン要塞を無血攻略したヤンは、英雄として本国に迎えられる。
しかし、ジェシカは相変わらずヤンを糾弾します。
議員として、演説するシーンでも民衆の目の前で堂々とヤンを批判しています。馬淵さんの演技は凛としてらして素敵なんですが、原作ともアニメとも違う、舞台版ジェシカはちょっぴり嫌な女になっていました。
失意のヤンは辞表を提出するものの、シトレ元帥にあっさり却下されてしまいます。・・・そして、またそのシーンでもアドリブが。
シトレが「君はまだ30歳だろう」と言うと「まだ29歳です」と返し、さらに「いや、君は41歳と11ヶ月だろう?干支も私と同じのはずだろう」と返すおちゃめな西岡さん。
一方、背広組の議会では帝国への侵攻が立案され、レベロとトリューニヒトの二人以外の賛成多数で可決されます。レベロはかなり若く、ホワン・ルイにあたる人物も登場しません。
議会が終わると、今度は軍部でも帝国侵攻の作戦会議が開かれる。フォークが演説を行い、ビュコック提督のみがそれに反対し、ヤンも能弁に語るが、そのせいでフォークはその場でヒスを起こし失神。そのまま会議は終了、帝国侵攻作戦はフォークの案がそのまま採用されることになってしまう。
原作ではこのシーンの前に、グリーンヒル親子との会食シーンがあり、グリーンヒル大将は会議にも出席しているのですが、舞台では、出番はありません。
一人、やりきれない思いでその場に残されたヤンは、軍帽を床に投げ捨てて憤る。
・・・そこでまた回想か、ラップの登場。客席から壇上へ上がると、無言でヤンの帽子を拾い、手渡し去って行く。
ジェシカを始め、戦争反対派の同盟市民らや、第13艦隊の仲間の期待までもがヤンを不安で押しつぶす。その場に倒され、頭を抱え込むヤン。
そんなヤンを助けたのは、ユリアン。ヤンのような軍人になりたいと語り、ヤンを失意の中から救います。
最後は二人が星を見上げるシーン。「あの星は何ていう星です?」と訪ねられたヤンは、原作では返答しませんが、「これからはお前が自分で選び、決めた道を進みなさい」と諭し終幕。
最後は、予告どおり全キャストで「Searching for the light」の合唱でした。知ってはいたものの、実際の光景はなかなか面白いというか壮観というか。河村氏は歌い方までヤンが入ってました。
当初の予定には入っていなかったようですが、最後に河村氏からの挨拶があり、
「銀英伝ファンの皆さん、舞台ファンの皆さん、今日は本当にありがとうございました。これからも日本を元気にしていくようみんなでがんばってゆきましょう」
と締められました。
アンコールもあり、全部でほぼ3時間。とにかく物語を詰めに詰めたような舞台でした。
でも、キャストが決まった当初は同盟編は終わった・・・と嘆いていた私でしたが、想像していたよりもずっとよい舞台でした。なかなか批判も見てからするものだなと、ハイ・・・けどそれも、大分私の感覚が舞台に慣れたきたせいもあると思うんですが・・・初見の銀英伝ファンは歌のシーンなんかも笑ってましたし。客観的に見たらなかなかにおかしな事やってるもんな。
けど、ほんとによかったです。
ポプランの中川さんは、次作への意気込みみたいなのも感じました。
撃墜王には、桑代くんに、大澄さん、天宮さんも、ナオミというオリジナルキャストで出ていた長澤さんも引き続き出演するみたいです。
噂のKis-My-Ft2の二人は、おそらくローゼンリッターの隊員の主要キャストとして出演すると思うので、なかなかどうなるのか不安ですが、次回もまた、はるばる田舎から東京遠征へと出かけて行きたいと思っています。
かなり長くなりましたが感想は以上です。
第四章 後篇 激突 感想記事
初陣 もうひとつの敵 感想記事
第三章 内乱 感想記事
輝く星 闇を裂いて 感想記事
撃墜王 感想記事
第二章 自由惑星同盟編 感想記事 1 2
外伝 オーベルシュタイン編 感想記事
外伝 ミッターマイヤー・ロイエンタール編 感想記事
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