忍者ブログ
ぬるヲタ 好きなものについてつらつら無駄話をします。 イラスト更新は少なめ
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。



舞台 銀河英雄伝説 後編 激突 見に行ってきました。以下感想です。

舞台最終章。10作目の今作で完結。
前回の公演も観に行ったものの、感想を書く気にならないくらい面白くもなく死ぬ程つまらない訳でもなく、激突前夜は非常に微妙な案配でした。

激突は演出家に映画監督の崔洋一を呼び、内乱からの再出演でKis-My-Ft2の2人をカムバックさせ、さらにジャニーズ2人をメインキャストに新たに呼ぶ、さらにさらに歴代のキャストを大変更する、という最後の最後にやってくれたなあ・・・といった立ち上がりから迷走ぶりが見れる舞台でした。チケットもかなり売れ残りがあったよう。

始めに書くと、これから観に行こうか迷っている人は観に行かなくてもいいと思います。
今まで出演してきた俳優さんたちの為に行きたい、という人は個々の舞台やコンサートに行った方がいいです。
銀英伝舞台も長い事見てきたし最後まで見たい、っていう人は見なくても大丈夫です。9割蛇足です。
銀英伝舞台から入って先のストーリーが気になるから行くわ、って人は原作を読むかOVAを見ましょう。舞台版では消化不良です。
もう散々辛酸舐めたけど意地で行くわ、という人。・・・もうゴールしていいんだよ。アニメ化決まったことを見てもキティは舞台で散々儲けましたからこれ以上貢がなくても大丈夫です。


では、以下本編感想


開幕
暗転した中、ライトをもった黒尽くめショッカーがダンス。
ラインハルトとヒルダが登場する。幼帝誘拐について話す二人。ヒルダ役の中山さんは前々回からのカムバックですが、声も演技も落ち着いた調子でヒルダらしくなってたのがとても良かった。
幼帝の扱いに対して「わたしが否定すれば閣下はよろこんでくださるのでしょうか」と問いかけるヒルダ。立ち去るラインハルトに一人取り残される。
そこに、オーベルシュタイン登場。現れたかと思うとヒルダの真後ろに立っているのがシュールな貴水さん。
「貴女は閣下の心身をお支えする存在になれるのか、どうか」と、磨きのかかったネチ声で言われるとどうにも、枕営業を勧めているようにしか聞こえない。ヒルダはラインハルトの弱みにつけこむようなやり方をするオーベルシュタインを侮蔑する、と一蹴する。

同盟勢ヤンファミリー勢揃いで登場。
その中に寝間着の酔っぱらいがいるな、誰だ・・・と思ってたら、ヤンでした。二日酔いはいけませんよ、とフレデリカに優しく介抱されると、横尾アッテンボローが下品な下ネタでからかう。最後はサザエさんのような全員の空笑いで締められる。ツッコミたいところは一杯あるけど、とにかく寒い小芝居だったということだけはハッキリ言える。

フェザーン攻略作戦の為諸提督を招集するラインハルト。ルーヴェンブルンといっても今回登場する提督は双璧、オーベルシュタイン、ビッテンフェルトのみ。
作戦立案に当たって対立するミッターマイヤーとオーベルシュタイン、ビッテンフェルト。ミッターマイヤーは熱すぎて最早威厳なし、ビッテンフェルトは嫌みがすぎて「粗にして野だが卑にあらず」てなものではなくただの嫌な奴に見えてしまう。

第三勢力フェザーン。
フェザーンにいく前のシーンでは必ずCGが流れるのだがそれが非常にダサイ。フェザーンのルビンスキーの居住をアラブの宮殿のように描くセンスはヨリコ制作なのが言われなくても分かる。
帝国のフェザーン侵攻作戦について話すルビンスキー親子。
地球教については今まで微妙に触れられてきたのが、今回は完全になかったことにされています。
黒狐ルビンスキー、今回は燕尾服にシルクハットの出で立ち。何故衣装がそこに行き着いたのかは不明だが、せっかく役者さんが役に合わせて頭を剃ってくれたのに、帽子で始終隠してたんじゃ台無しじゃないか。
常連、ケッセルリンク三上さんは相変わらず素晴らしいですね。


イゼルローンからフェザーンへ赴任する為に空港に向かうユリアンと、帝国正統政府への着任の為にハイネセンへ向かうメルカッツとシュナイダー。
ここでモブ兵士たちの寸劇が繰り返される。無駄に尺が長いのでこのシーンはほんとに不要だった。

原作でもフェザーン行きには反発していたユリアンだったけど、ヤンの説得を「もういいです、さようなら」と振り切ってしまう。最終的にはヤン提督のお役に立てるならば、とマシュンゴを連れ、フェザーンの内情を探る為に旅立って行く。

私服のスーツで登場するメルカッツとシュナイダー。幼帝擁立に対して不信感を募らせるメルカッツに、「わたしがお仕えするのはメルカッツ提督ただお一人です!」と宣言するシュナイダー。この二人に限ったことじゃないが、今回は上官と部下との必要以上のボディタッチや長々しい交流が多くて、いろいろとう〜ん、となった。


場面変わって帝国。フェザーン攻略にあたって、一気に同盟を攻め落とすべく作戦名を「ラグナロック作戦」と命名する。・・・んだが、ラグナロックではなく、わざわざ「作戦名は、神々の黄昏!」と日本語読みで言うもんだから、絶妙に残念なシーンになってしまった。提督陣が「神々の黄昏・・・?」と、感嘆の声をあげるシーンが、どう見ても「なにいってんだあいつ」的な空気を醸し出してしまったのが演出の素晴らしくダサいところである・・・

神々の黄昏作戦にあたって、イゼルローンへの陽動作戦を命じられるロイエンタール。尚もラインハルトに反旗をひるがえすこともやむなし、ととれる発言を繰り返すロイエンタールに、ミッターマイヤーは我々はひとつの心で戦うべきだ、と諭す。
ロイエンタールは、自分の生い立ちを語り「今なら、俺は何のために生まれて来たのかが分かる」と言い残して出立する。

ロイエンタール艦隊の襲来に、ヤンは旗艦ヒューベリオンを囮に使い、強襲揚陸艦からトリスタンにローゼンリッターを突入させる。
ローゼンリッター隊員はモブのみの登場で、リンツやブルームハルトは登場しないのでシェーンコップとロイエンタールの白兵戦が見せ所。が、アニメでのあの伝説の食卓ナイフ()での戦いを再現しただけにとどまらず、ポプランさながらののしかかっての取っ組み合いまで演じる始末。
ロイエンタールを仕留め損ねたシェーンコップが帰還すると同時に、メルカッツもハイネセンから帰還する。・・・正統政府についてはいっさい説明されず・・・どうなってるんだ?という感じ。
そしてヤン艦隊はイゼルローンを放棄してハイネセンへ、ロイエンタールはイゼルローンを奪還するのだが、そこのシーンもほぼ描かれず。ヤン対ロイエンタール戦はここ一番の見せ場のはずなのだが・・・以下レンネンカンプらの作戦ももちろん省略。
キャゼルヌ命名の箱舟作戦は夜逃げと称され、この作戦をやるのは誰だ?俺だ!と不平をもらすキャゼルヌ。

登場シーンが少ないわけではないが、コールドウェルの為に見せ場を割いたおかげでいつもより見せ場の少ない撃墜王の二人。
死ぬ時はどんな死に方がいい?と冗談で聞くポプランに、「俺はクロスワードを全部解いて家族に見送られて笑って死にたい。」と不吉な発言のコーネフ。

フェザーン回廊の攻略が完了し、フェザーンに赴くラインハルト。出迎えるのは登場しないボルテックではなくケッセルリンク。
これがフェザーン最後の日だ、と嘆くフェザーン市民とは対照的に余裕の笑みを浮かべて帝国軍の侵攻を見つめるルビンスキーに、ケッセルリンクは銃を向ける。が、「ルパート」と呼ばれ母親について問おうとした隙をつかれて、射殺されてしまう。あなたはわたしの母のことを・・・と呟きながら絶命するケッセルリンク三上さんもの凄い熱演でした。
「あんたからは奪ってやる、あんたにはなにも残してやらない。おれ自身も・・・」っていう改変されたもとの台詞、好きなんですけどね。噛ませ犬になってしまったケッセルリンク。

イゼルローンの異変を知り、ヤンのもとへ帰還しようと行動するユリアンに、マリネスクが登場。マリネスクは原作の好々爺とは違いかなり狡猾なキャラクターになっており、ユリアンたちと取っ組み合いの喧嘩までする。
それに加え、マリネスクはじめユリアンたちまで海賊風衣装なのが?だった。宇宙海賊っていうシャレを本気にとっているんだろうか・・・何百年未来の話だと思ってるんだ演出家は・・・ 


ランテマリオでの戦いにそなえて、ハイネセンポリスでもビュコック始め同盟軍提督陣は膝をつき合わせてるはずなんですが、ここもカット。チュン・ウーチェン登場せず・・・悲しい。イゼルローン放棄後のヤン艦隊の作戦行動の描写もなし。


きたるべき戦いに向け、同盟軍では盛大なパーティ(小説では一行ばかりの新年の祝杯)が催される。
ジャニーズ勢のダンスの見せ場が続いた後、フレデリカが踊る。はねゆりちゃんすばらしい踊りなんだが、いかんせん尺を取り過ぎている。こういう時こそいつもは先陣きって騒ぐポプランがアッテンボローを引き立てる為に大人しくさせられていたのが、ナゾの綱渡り大会が始まると、ここぞとばかりにはしゃぐ。メルカッツ渡辺さんが懐から扇子取り出し、シュナイダーに支えられながら綱渡りを披露する。
この一連のシーン、とにかく長い。蛇足。ここがなければもっと各キャラに見せ場を上手くつくれたはずなのに。


帝国陣。ランテマリオの双頭の蛇作戦立案の後、ミッターマイヤーがロイエンタールを一人にさせたくない、とラインハルトにもらすと、自分とキルヒアイスとの関係を重ねたラインハルトは、「卿はわたしの過ちをくりかえすな」とミッターマイヤーに諭す。ここでも異常に主従の分を越えた関係が強調されますね。


ランテマリオへの出立前にエミールが初登場する。突然よろめくラインハルトを介抱するエミールに、「戦いを前にすると血の流れが変わるようだ」「お前は私の親友に似ている」とラインハルト。SCANDALのHARUNAさんはかなり小柄で、なんとなく男か女かわからない曖昧な見せ方をしている気もした。
ラインハルトが去った後、エミールの顎に手を当てジロジロと顔を見るオーベルシュタイン。「閣下をお支えする存在に成りうるか」とこれまたねちっこくセクハラまがいの発言をし、エミールをラインハルトの従卒にしてしまう。舞台オーベルシュタインはラインハルトの私生活にまで気を回しすぎである。


ランテマリオの戦いは、同盟軍本隊がフィーチャーされないため、ペテン師の活躍も同盟軍本隊との挟撃作戦ではなく奇襲作戦になっていた。

ヤンのもとへ向かうユリアンは帝国軍と接触しながら、巡洋艦を奪ってヤン艦隊と合流する。
ユリアンの帰還に、無事がいちばんと喜ぶキャゼルヌに、なぜか怒り出すポプランと、くってかかるアッテンボロー。謎のかけあい。
ユリアンは、ただいま提督!と、ヤンに飛びつく。熱烈だがユリアンはもう既にヤンと同じくらいの身長なんだぞ・・・
 

ランテマリオの戦いを終え、同盟軍への大攻勢の前に熱で倒れるラインハルト。
介抱に来たのはオーベルシュタインにスカウトされたエミール。
「水を飲ませてくれないか」とエミールにはや口移しを所望か!?と思わせる口ぶりで、献身的な介護を求め、最後にはエミールの頬に手を添えるラインハルト・・・熱烈なラブシーンにしか見えない。
それでもって大問題だったのがその後。エミールが退室した後、ヒルダがラインハルトの自室にやってくる。消えた蝋燭に火をともしながら孤独を吐露するラインハルト。
まさかのあの一夜を、ここで!やりました。しかも謎のエミールとの疑似ラブシーンの後に・・・
あまりにメンタルが不安定すぎるラインハルトが見ていて大丈夫なのかと心配になった。


そして問題のシーンは続く。
同盟に戻ったと思ったら、突然「フレデリカ!」と艦員全員が揃っている前で叫ぶヤン。大衆の前でまさかのあのプロポーズシーンが始まる。
「フレデリカとよんでください・・・、あなた」と突然イチャイチャを初め、「イエスですわ、閣下」の返事をもらうと「なんと言うか・・・なんと言ったらいいのか・・・」のあとの抱擁。
わたしはもう呆然でした。あのプロポーズをなんて演出にしてくれたんだと・・・もうこのためだけに今まで観に来ていたと言っても過言ではないのに、もう涙もちょちょぎれますよ・・・ショック。


バーミリオン星域会戦の作戦立案に提督陣を呼び寄せるラインハルト。「ヤンウェンリーひとりに名をなさしめるためか!」と叫ぶ様子は、童貞を捨てるとここまで人は変わるんですね、と言わんばかりの威厳に満ちあふれていた。
紙にワインを垂らしてみせるシーンは、どうにも手際がマジック臭くて、てじなーにゃかと思いましたよ。
ついでになぜかミッターマイヤーに抱きつくラインハルト。

「見事な作戦ではある。だが反転してこなかったときはどうなるのだ?」原作では9割型口の中にあった独語が口からでちゃってるロイエンタールは、オーベルシュタインに思いっきり不遜なこの台詞を聞かれています。

バーミリオンの戦いが始まる。
ワーレンシュタインメッツを煽ってイライラさせる作戦はカット。
ラインハルトのパイ皮作戦の第8陣を突破ののち、ポプランとコーネフに出撃を命じるヤン。
コーネフの様子がおかしいことに気付き、「生きて帰れよ」と声をかけ出撃するポプラン。しかしコーネフは戦死。コールドウェルがポプランにコーネフの死を伝える。
コーネフに捧げるアッキーの歌、素晴らしかったです。声量が凄すぎてビクッとするぐらい。しかしこのシーンがプロポーズのシーンより長かったのは大変遺憾。


ラインハルトがヤンとの直接対決に向かう前、エミールがチョコレートをラインハルトに差し出す。チョコレートは好物のひとつだ、というラインハルトだがそんな記述あったっけ?
チョコレートは勝利のあとにとっておこう、と言ったラインハルトだが、ヤンの隕石のレーダー撹乱作戦にかかってしまう。
余談だが、この時ブリュンヒルトに突撃するアッテンボローは床を踏みならしながら部下を叱咤激励していたという大変かわいい見せ場があったはずなのだが、横尾くんにそんな甲斐性はない。

ミュラーの活躍がないため、ここでヤンはすでにブリュンヒルトに肉薄していた。
交通誘導員のベストかな?というような光の群れが、青誘導員・帝国軍を、赤誘導員・同盟軍が取り囲む。
「閣下!完全に包囲されました!」との叫びに、「兵よ!わたしはここにいる!」ともうメンタル大混乱なラインハルト。エミールとオーベルシュタインに脱出を促されるが、その場に崩れ落ちてしまう。キルヒアイスの幻影をみて、「キルヒアイス、チョコレートを食べさせてくれ」とすがりつくがキルヒアイスは消えてしまう。


まさかそんなことが敵艦隊で行われているとは知らない同盟軍に、ハイネセンから停戦命令が届く。
「決心なさい!そうすれば、あなたはみっつのものを手にいれることができる!」とヤンに命令無視をそそのかすシェーンコップ。このシーンの緊張感や哀しさやむなしさが好きなんですが、舞台ではもう鑑賞に疲れてたせいもあるけど、あまりそういう類いのものは感じられなかったです。
結局は命令に従うヤンに、「あなたのなさることがどうしようなく好きです」とフレデリカ。この台詞は言います。


ハイネセン侵攻の為に暗躍していたのはヒルダとミッターマイヤー。ロイエンタールもいっしょにハイネセンへ、というミッターマイヤー。重要な台詞を省いてここだけ言われると、ただの仲良し公私混同にしか見えない。


停戦命令の申し出に力なく座りこむラインハルト。狂ったように笑い声をあげるシーンはカミーユ・ビダンかと思いました。一応原作では「華麗さと生気が欠落した彫刻の笑い」とあるのだが。あれはただの精神崩壊した人ですよ。


ヤンとラインハルトの会談。
ミュラーとの会話はなし。これが後の展開に繋がるのに・・・まあこれで最後だから関係ないけども。
会談の内容はほぼ原作どおり。もうちょっと時間をとって演出にも凝って、「退役します」のヤンの言葉や、ラインハルトのキルヒアイスのくだりの重みを引き出してほしかった。
本当この舞台、政治や戦争はおまけです。ラインハルトやヤンの政治的思想や発言も、ここで初めて聞かれた気がする。

ラストは退出するヤンの敬礼で締められる。


毎度おなじみSEARCHING FOR THE LIGHTの合唱。
ジャニーズ勢の歌が下手なことにびっくりしましたよ・・・綱渡りで横尾くんはダンスもアレだな・・・と思っていたけど・・・もう言うまい。

カーテンコールでは、アッキーがあいさつをし、貴水さんが三つ指をついて締めるという素晴らしいサービス付きでした。



・・・全体の流れを書いただけでも長くなったが、まだ書きたい事がある・・・


・カツラが減ったせいと、声の出し方や演じ分けができてなかったりで、舞台にモブを含めめちゃくちゃな人数を登場させる演出中では、キャラの見分けがつかなかった。


・ヨリコの映像演出がダサすぎた。


・あらゆるところでジャニーズをみせる演出。尺取りのあれらが無かったらもっといろんなシーンが入れられたのに。


・戦争も政治もおまけ
今回は戦略戦術論も少ないし、そもそも戦闘がおまけのような扱い。ロイエンタールのイゼルローン侵攻やイゼルローンからの撤退なんかも最後までしっかりやらないから、進行が?といった感じだったと思う。何をやっているか、というより何の為にコレをやっているのか、というのが分かりにくかった


・間宮くんの熱演に対して扱いが悪すぎる
ラインハルトのメンヘラキャラを作った罪は重かろう。3人の男と女に心と身体でよりかかる姿には、もはや銀河の覇者の面影なし。
キルヒアイスは確かに重要だが、死んだ後も何度も登場させることで、ラインハルトが決意ではなくトラウマによって動いている感じが印象づいてしまって、ラインハルトのかっこよさが見えてこない。

・そもそも、それぞれのキャラクターが変わり過ぎて、人物像がブレブレ。
ヤンもキャラの描き方も薄かった。一番の原因はキャストが多すぎて台詞も出番も少なくなったせいなんだけど、ここ一番の見せ場が多い風雲篇でこの演出はガッカリだ。削られた台詞の中にどれだけいい台詞があったか数えきれない。

フレデリカとのプロポーズシーンが一番の楽しみだったのに、ヒルダとの一夜どころかコーネフの弔いよりも尺が短く、演出も雑だったのが一番残念でならない。
対比でヒルダを使うのはわかるけど、エミールの絡みを入れたことによってラインハルトの精神の脆弱さが際立っただけに見えるんだが・・・

ユリアンにしても、ヤンの後継者としての立ち位置がはっきりしない。フェザーンへ旅立つシーンも「もういいです」はちょっとやりすぎかなあと。ヤンを尊敬しているからこそ、見捨てられたという気持ちが反抗に向かったのに、あれじゃただの生意気に見える。
だいたい、フェザーンでユリアンは、政治的なパーティに参加したり、経済の様子を探ったり、ヘンスロー弁務官を助けたり、帝国軍の侵攻の時は同盟の情報を破棄したり、滅茶苦茶働いていたのに、総カットで「何を見て来た?」と聞かれて「ローエングラム候を生で見ました!フェザーンの人は自由な心を持っています!」って情けなさ過ぎる・・・
前回の戦犯・マシュンゴは寒いギャグがなくなって荷物もちに徹していたのは良かった。

IZAMのムライは酷すぎる。演技がどうとかより、キャラクターにあってないのに無理矢理ねじこんだ感が凄くて、それこそ今回の脚本はキャラクター性は原作を原案にしたものにしたんじゃないかと思ってしまう。

シェーンコップは最後の最後で岩永さんから変わってしまった。
山口さんも身長が高いし、殺陣もかなりキレがあってかっこ良かったけど、やっぱりローゼンリッター隊員もいないし、尺の都合上ヤンとの絡みも少ないしでシェーンコップの良さが出てなかったなあ。最近になって岩永のアニキも他の演者とのアドリブや掛け合いが増えたりしてシェーンコップらしさがでてきてたのにほんとに残念。

キャゼルヌ先輩とオーベルシュタインは安定していた。天宮さんも貴水さんもおつかれさまでした。

ヒルダは好きです。けど扱いの悪さではフレデリカのほうがヒロインとして可哀想だが、今回のラインハルトが錯乱したまま例のシーンにいった所でなんというか身体だけの人みたいな感じもあったりして可哀想だ。
最後にラインハルトが絶望するシーンでも側にいたのはエミールで、助けを求めたのはキルヒアイスだったし。不遇のヒロイン。

ロインエンタールはキャラクターが一番ブレてて酷かったな。クールではないし、理知的とも言い難いし、今回は明らかにミッターマイヤーの引き立て役になっていた。「俺は生まれて来た意味が分かった」て台詞があったけど、ロイエンタールの反逆は確固とした意志があってやった訳じゃないから複雑なんだが・・・「どうせ生まれて来たのなら可能なかぎり・・・」っていうなんともいえないニュアンスのモノローグが原作にはあるんだが、なんというか舞台では単細胞すぎた気がするな。
だいたい双璧相打つまでやらないのなら、ロイエンタールの反逆フラグにあそこまで尺をとる必要なんてなかったのに。

ジャニーズ勢に関しては特に何も。必要のないキャスティングだったのは明白で、尺を重点的にとらせたのはかなり腹立たしいものがあったけど、他の出演者が多すぎるせいで台詞も少なくなっていたので細かい演技まできちんと見れなかった。ただ滑舌の悪さと台詞忘れの多さは相変わらず酷い。後輩の2人の方がまだましだった。アッテンボローがドヤ顔でヤンの戦略を話したり、突然未来の歴史家アッテンボローを登場させたりは言うまでもなく嫌でしたけど。
そんなジャニーズ勢にも、いいとも!だろ!とアドリブを入れてあげるアッキーはほんとにいい人だ。


とにかく時間を割くべきシーンと必要ないシーンが逆転していたというか。重要なシーンや台詞がカットされて無駄なオリジナル演出が多すぎた。それがいいように作用していたわけでもなく、世界観がブレブレになってしまっていた。

最後の最後で駄作を作ったな・・・って感じです。
失望感はもう撃墜王のころにどっかに置いて来たんで「あーあ」ぐらいしか思わなくなったけど、わたしがこの約4年間かけてきた10万円のチケット代が悲しい。
せめて有終の美を飾ってくれればよかったものの、あんな中途半端な終わり方では納得もできないし、「舞台ってなんだったんだ・・・」というバカみたいな感想しか残らない。

今回発表された新アニメ化については明言できず。
ただ手放しに喜んでいる人は少ない様子。キティが舞台を踏み台に儲けたいが為にやるアニメというのが見え見えでそれ以上の需要がない。
結局はみんな見るんだろうし新規ファンもつくだろうから一定の儲けは出るんだろうけど、もうこういう過去の遺物を発掘して儲けにつかうっていうお決まりの流れはやめてほしい。
銀英伝ファンは原作とOVAでもう充分ですよ。


以上、舞台感想でした。

初陣 もうひとつの敵 感想記事
第三章 内乱 感想記事
輝く星 闇を裂いて 感想記事
撃墜王 感想記事
第二章 自由惑星同盟編 感想記事 1
外伝 オーベルシュタイン編 感想記事
外伝 ミッターマイヤー・ロイエンタール編 感想記事
PR


→ 舞台 銀河英雄伝説 第四章 後篇 激突 感想記事


舞台 銀河英雄伝説 「初陣 もうひとつの敵」 観に行ってきました。
以下感想です。


公演日8月6日、千秋楽でした。
ちなみに私の座席は、最前列ど真ん中・・・というもの凄い席。
日本青年館の席は低くて常時舞台上を見上げる状態で、映像は近すぎて見にくかったんですが、もうそんなことが気にならないくらい俳優さんが近い!表情がもの凄くよく見える!舞台前方に役者さんが出てくると、座席からの距離約1メートル・・・もの凄くいい場所で観劇できました。

千秋楽、上演後はスタンディングオベーションで拍手がいつまでも鳴り止みませんでした。
初陣、本当によかったです。過去の舞台の中で一番、楽しんで見れました。
ラインハルト役で輝く星〜からの3回目の出演になる間宮君は、銀英伝どころか舞台の主演は初だったそうで・・・若干20歳、リアルラインハルトの年齢ですが、素晴らしい大・熱演でした!

過去3回、撃墜王から内乱までの3部作は、Kis-My-Ft2の二人が出演しまして、いろいろと物議を醸しました。
私も全て観劇しましたが、撃墜王から内乱にいたるまで、徐々に質は向上していったものの、やっぱりどこか腑に落ちない点が多々あり、次こそは、次こそは面白いはず・・・!と願いつつ劇場に足を運んでました。

そしてやっと今回、ほんとにああ行ってよかったな!面白かった!と思えました。
大体、「役者が噛む事を気にしながら見る」ということ事態、普通の舞台じゃありえない。
それに、銀英伝舞台の演出にはもう殆ど必ずといっていい程登場するヨリコジュン氏。彼が演出脚本に関わると必ず碌なことになりませんでした。
内乱から脚本演出からは外れ、ステージプロデューサーや脚色として関わってましたが、今回初陣の演出はオーベルシュタイン編の演出をされた大岩美智子さんでした。オーベルシュタイン編の時の観劇後の感想も「今回が一番おもしろかった!」となりましたし、この方は本当に自然で、演者の邪魔をしない演出をされるので、ぜひ次回以降も関わってほしいな〜、と願っております。

それに、少し愚痴を言いますと、次回の第四章激突前夜の演出にヨリコジュンの名前があるんですね。脚本は初陣の脚本を書かれた川光さんなんですが・・・うーん不安だ・・・

長くなりましたが、舞台本編の感想です。
今回の脚本は、外伝白銀の谷、黄金の翼、星を砕く者がベースになっています。アスターテ会戦の様子も冒頭と終盤に出てきます。アスターテ→第5次イゼルローン→カプチェランカ→イゼルローン→アスターテの流れでした。これらに加えて今回はオリジナル要素も多かったです。

開幕はアスターテでのラインハルト、キルヒアイス両名の登場です。
キルヒアイス橋本淳君、初登場。
菩薩のような笑みを絶やさず、穏やかな口調で喋る赤毛ののっぽさん・・・素晴らしい!崎本くんに続く正統派キルヒアイスの誕生!キルヒアイスファンはどれだけ待ちわびたことだろうか・・・
ラインハルト、間宮くん。凛々しくて眩しいぐらいでした。間近で見たため余計に・・・若さ溢れるとはああいうことを言うんですね・・・
同盟派である私はヤンに対するラインハルトの魅力というのが、いまいち分からなかったのですが、あの舞台に駆け上がっていくカモシカのようなw機敏な動き、「ファイエル!!」と叫ぶ雄々しさ、若さ弾けるラインハルトの魅力にもう、大興奮でした・・・
そして、ラインハルトとキルヒアイスの掛け合い。
間宮君は回を重ねるごとに、どんどんラインハルトにハマってきて、今回のラインハルトも円熟したものでしたが、橋本キルヒアイスとの掛け合いは絶妙でした。ラインハルトがキルヒアイスに語りかける時、目がキラキラしてるんです・・・キルヒアイスはその様子を半歩後ろで微笑みを絶やさず聴いている・・・これぞ、ラインハルトとキルヒアイスですよ!この距離感がすばらしかった!同盟派の私ですがあの眩しさにはやられました・・・

アスターテで二人が過去を思い、語り合うシーン。舞台を見ている人にはおなじみ、ラインハルト様定番の巨大ソファに、二人で腰掛けるのですが、その距離感と、話の間と、アイコンタクトが素晴らしかった・・・

余談ですが、ツイッターをやっていると、間宮くんと橋本くんのツイートがRTで流れてくることがちょくちょくあったのですが、2人は本当に役に入り込むように仲が良かったようです。舞台最多出演になる高山猛久さんはブログで「橋本くんは稽古場から舞台を支えていた」と、書かれてました・・・いやあすばらしい、役者の鏡・・・
その2人の頑張りが舞台にはもの凄く現れてました。演出がすばらしい、ということも相まって、余計にそれが際立っていました。
2人と、その他出演者全員の熱意がすばらしい形になって完成された、もう初陣はそれだけで充分です・・・舞台ってこういうものなんですね!もう、嬉しくて楽しくて、年甲斐もなくキャアキャアしてしまいました。実際には騒げずニヤニヤを抑えて変な顔で観劇してただけなんですが。

一度ならず二度までもキルヒアイスは死んでますし、橋本くんが今後キルヒアイスとして登場するかは微妙な所ですが、ぜひ!また銀英伝舞台に出演してもらいたいです!
ラインハルトと交流がある役柄でいえば、ミュラーなんかよいのではないかと勝手に思っているのですが・・・若くて誠実で有能で、ヤンやユリアンとも絡みのある何ともオイシイ役所なんですがどうでしょう?キティさん・・・

そして、二代目、というか次回はまたヤン河村に戻るので、外伝ヤンといった立ち位置の田中圭さん。
あの再現度からしてもう、ヤン=河村隆一 のイメージがついてしまっているので、アレなんですが、ヤン田中もハンサムで細身の若き日のヤン、といった感じで良かったです。役者さんにこんなこと言うのも変な感じがしますが、演技がとても上手でしたw・・・まあ今までの他の出演者のこともありますので

アスターテで25歳、シトレ元帥の副官として初登場ですが、作戦案を却下され続けながらも、愚痴というより悲しげな独り言をぽつぽつ漏らしながら、従順に上官に従う感じは、気弱な青年士官といったイメージでした。
原作ヤンが「非凡の人・怠けたがり・毒舌」、OVAが「平和主義・優しい・ぼやきや」、ヤン河村が「天才・穏やか・中年の魅力」とすると、ヤン田中は「気弱・辞表キャラ・上司には頭があがらない」という感じだと個人的には・・・
ラップとは、ヤンが辞表を出そうとして失敗する度、からかうラップの親友らしいやり取りがほほえましいですが、三上さんはラップでも艶かしいというかなんというか・・・美形すぎるラップは面白かったです。


オーディンでの舞踏会のシーン、ベーネミュンデ侯爵夫人役の広田レオナさんの登場。声優さんのような可愛らしい声で静かに喋られるのですが、怖い・・・悪女っぷりの再現が半端ないです。
ベーネミュンデが真っ黒の魔女なら、真っ白な女神風衣装で登場する姉上・アンネローゼ。白羽さんは間近でみるとより優雅でお美しい・・・

そして双璧もここで舞踏会の警備役として登場です。オリジナル脚本で、ベーネミュンデに因縁をつけられたアンネローゼを助けたことで、顔見知りになります。
アンネローゼは助けてもらったお礼に、と双璧二人を自分の館に招いてフリカッセをごちそうします。
双璧は互いに「堅物の平民」「女ったらしの下級貴族」と呼び合い、そんな二人の様子をみたアンネローゼは弟とキルヒアイスのことを思い出し、切なげな表情を見せます。

双璧、ラインハルトキルヒアイスに続いて見事なコンビでした。
短気で正義感溢れるミッターマイヤーと、冷静で皮肉屋のロイエンタール。少し原作OVAのイメージとは違いますが、それもまたよい!舞台ならではのキャラです。
双璧といったら、第一章の中河内くん、東山くんの美形ダンスコンビが印象深かったのですが、初陣双璧もすばらしかったです。
ミッターマイヤーのプロポーズの時の話を肴に、アンネローゼと盛り上がるロイエンタール。黄色い薔薇もすてきだわ、とフォローするアンネローゼに「褒めるとつけあがります、なぜならこいつはミッターマイヤーだからです」と繰り返し、短気な疾風がやり返すと「お前のこの手の話はダース単位で持ってるからな」と返すロイエンタール。いい双璧です・・・
アンネローゼに「二人にはゼラニウムが似合うわ。花言葉は「親友」よ」と言われ、少し誇らしそうなミッターマイヤーに、「悪くない・・・」と答えるロイエンタールの間がよかったです。
ちなみにこの花言葉のシーン、日によっていろいろと演出が変わっていたそうです。


カプチェランカ編はさわりのアスターテの後、回想として始まります。ベーネミュンデ侯爵夫人の陰謀との戦いの始まり。
カプチェランカに配属されたラインハルトとキルヒアイス。ベーネミュンデはフーゲンベルヒ大尉とヘルダー大佐を利用して彼らを殺害しようと企みます。
フーゲンベルヒの高山さん、アンスバッハ。リンチ、ときて三人目の役ですが、フーゲンベルヒの下衆の笑みがたまりません。

キルヒアイスが暴行されている女性を助けるシーンでは、二人が見事な殺陣を見せてくれます。
キルヒアイスはアクションは足技メインで、橋本くんの長い脚での回し蹴りはかっこよすぎてしびれました。対してラインハルトの王者の風格ただようアクションは、蹴りさえも威厳に満ち溢れていたので、私はラインハルトのキックを「お礼キック」と命名しました。あの蹴りを受けた兵士Aもさぞ本望だろうて・・・
しかしこの騒ぎで因縁をつけられ、ネチネチとフーゲンベルヒに嫌みを言われる二人。迷惑をかけた、とラインハルトに謝罪するキルヒアイスに「気にするな」とラインハルト。そんなことで頭を下げ続けていたら、そのうち逆立ちしなくてはいけなくなるぞ、と笑ったあと、キルヒアイスの髪をくるくるといじります・・・ついに来た、伝家の宝刀!この二人でしか成し得なかっただろう・・・ラインハルトキルヒアイスファンの方、堪らないでしょうなあ。いやあ、すごい。

ヘルダーの策で、偵察にむかった装甲車に細工をされ、極寒の中で身動きがとれなくなった二人。「姉上のつくってくれた玉ねぎのパイが食べたいな。それに熱いコーヒーを一杯」「クリームをたっぷり入れて」に続けて、「「そしてフリカッセ」」と顔を見合わせて言うセリフはオリジナルでしたが、二人がとても可愛らしかった。
そして2対6の劣勢に追い込まれ、フーゲンベルヒと戦闘になる。アンネローゼを売女と貶めたフーゲンベルヒに、ラインハルトならずキルヒアイスまでも激怒する。「この男はアンネローゼさまの・・・を、アンネローゼさまを汚しました」名誉、とは言わなかったものの、震える声でブラスターを構えるキルヒアイスの後ろ姿は壮絶でした。
フーゲンベルヒとヘルダーを亡き者にした後、二人はこんな卑劣な敵ではなく、もっと賞賛に値するような敵がほしい・・・と願うようになります。


そして第5次イゼルローン。イゼルローン要塞駐留艦隊に所属していラインハルトとキルヒアイス。対する同盟軍イゼルローン攻略作戦部隊として出陣したヤン。
カプチェランカでのヘルダー大佐の死を調査する、と称してベーネミュンデの指示でラインハルト達に付きまとうクルムバッハ憲兵少佐。岸さん、3回目の登場、全て役柄が違いますが、毎回印象が違って凄いなと思います。
大型駆逐艦を破壊し、ラインハルトが戦略的にもすぐれた見識と才能を持っていることに気付いたクルムバッハは、同盟軍の進撃の混乱に乗じてラインハルトとキルヒアイスを殺害しようとします。30メートル(という設定)の高さの足場から落下しそうになるラインハルトを、キルヒアイスは身を呈してクルムバッハから守ります。このシーン、暗がりの中でキルヒアイスの手につかまっているラインハルトが、ほんとに宙づりになっているように見えました。本当は間宮くんが壁の足場に片脚をひっかけて身体を支えながら、橋本くんの手を握っていたんですが、遠くからは見えなかっただろうし、おもしろい演出でした。

シトレ元帥の作戦が失敗に終わり、撤退を命じられるヤン。落ち込むシトレに向かって「紅茶派に乗り換えてはいかがですか?」と発言。ジョークが下手だという設定には忠実です。

過去の回想が終わり、再びアスターテへ。
アスターテ会戦は舞台で何度もやっているのでおなじみです。
勇戦したヤンに対し、再戦の日まで壮健なれ、との電文をラインハルトが送り、戦いは終了。


そして、ベーネミュンデ侯爵夫人との戦い。
クロプシュトック事件で軍刑務所に拘束されたミッターマイヤーに、ベーネミュンデ配下のグレーザー医師が接触します。
グレーザーはエヴァンゼリンを人質にミッターマイヤーを脅し、アンネローゼを殺害することを強要。異変に気付いたロイエンタールが寸前でミッターマイヤーを制止します。このストーリーは完全にオリジナルです。
毎度ながら拘束シーンのあるミッターマイヤーはファンサービスと思われます。・・・根本ミッターマイヤー、色気がありました。
「約束しろ、けっして早まるな、短気をおこすな。俺がかならず助けてやる」このロイエンタールのセリフは前のシーンでも似たようなことを言っていたんですが、このシーンでのロイエンタールの口調は若干震えているような迫真の演技で、ドキドキしました。ロイエンタール藤原くん、クールですが、かっこいい。
そして、ミッターマイヤーを守るためロイエンタールはラインハルトに忠誠を誓う、という流れにつながるわけです。


数々の事件を起こした為、厄介者扱いされ、リヒテンラーデらの画策で皇帝から暇を出されてしまうベーネミュンデ侯爵夫人。しかしこのことが彼女を最後の凶行にはしらせます。「殺してやる・・・殺してやる!!!」と叫び続けるベーネミュンデ、怖すぎます。
そして、ラインハルト、キルヒアイス、アンネローゼの出席する祝宴で、ベーネミュンデは買収した男たちを使って実力行使に出ます。凶刃にさらされたアンネローゼを守るため、ラインハルト、キルヒアイス、そして釈放されたミッターマイヤーとロイエンタールが駆けつけ、暴漢に応戦します。
最後のアクション、それぞれ動き方にキャラクターが出ているのが面白いです。ラインハルトは堂々と、双璧は動きがリンクしたようなアクション。ワルツに合わせて同じ動きをするのでどうしてもエヴァの9話思い出しますね・・・二人が、馬跳びのように背に手をついて、くるっと身体を回転しながら飛び上がりキック、というシーンが格好よかったです。
トリに袖から出てくるキルヒアイスは、まるでラスボスの風格で恐ろしかったです。あの菩薩の笑みのあとに繰り出される回し蹴りはギャップがすごいです。

捨て身の計画も失敗におわり、遂に死を賜ることになったベーネミュンデ。
広田さんの「陛下はどこにおわすのじゃ!?陛下!陛下!!」のセリフの連続なんですが、鬼気迫る演技でした。これにはラインハルトも思わずたじろぐ。陛下、と呟きながら錯乱してラインハルトに抱きつき、絶命するベーネミュンデ。凄まじい最期です。
こうして女優は退場し、舞台は閉幕します。

拍手喝采、カーテンコールでは、田中さんがファイエルのポーズを決めて出て来たり、白羽さんが間宮くんにアイコンタクトしたり、役者さんがみんな楽しそうにしてたのが印象的でした。
間宮くんが、「今回の舞台は、演者さん全員と、スタッフ、そして観客のみなさんのおかげで素晴らしいものになりました、最後にみなさんで拍手をしましょう」と言い、会場全体の拍手で締められました。
カーテンコールは3回ありましたが、拍手が鳴りやまなかった為、間宮くんと橋本くんが着替え直前の状態で再登場。最後二人が抱き合って観客からは歓声があがりました。

なんというか、役者さん、演出、スタッフの愛を感じました・・・ほんとに良い舞台でした。
今回の初陣は、はじめチケットの売れ行きが良くなかったんですが、公演が始まってからは、リピーター率がとても高かったそうです。
会場でマダムが熱く役者さんについて語っている光景をちらほら目にしましたので、ほんとに何度も観に来ているお客さんが多かったんだと思います。
千秋楽には、アドリブが多くなったり、挨拶があったりするのを目当てに行ったのですが、観劇後は、他の日の公演も何回か見に行きたかったな〜と思いました。パンフレットも、もともとの数が少なかったせいか、完売してしまっていて買えなかったのが残念です。
DVDがそのうち出ますが、アフタートークショーが入っているなら買おうかな・・・とまで考えてます。

珍しく帝国のことばかり書きましたが、それくらいラインハルトキルヒアイス双璧、格好よかったです。
できれば同盟でも、これぐらい美味しい展開をやって欲しいんですが・・・やっぱり優遇されるのは華がある帝国勢なのか・・・ヒロインがなかなか活躍しないのも悲しいです。

なにはともあれ、次作が楽しみです!間宮くん続投ですし、ヤン河村、オーベルシュタインの貴水さんの出演も決まりました。これで同盟軍勢にまたあのキャスト陣がきてくれたらなあ、と思っています。

毎度ながらとても長くなりましたが、初陣感想以上です。









第四章 後篇 激突 感想記事
第三章 内乱 感想記事
輝く星 闇を裂いて 感想記事
撃墜王 感想記事
第二章 自由惑星同盟編 感想記事 1
外伝 オーベルシュタイン編 感想記事
外伝 ミッターマイヤー・ロイエンタール編 感想記事



気がついたら3ヶ月も放置...!
twitterさんのせいだ

いろいろと落ち着いたらやりたいことがいっぱい・・・
燃えろ新日本プロレスのDVDめちゃめちゃ溜めてるの見なきゃだし、絵もかきたいし、本読みたいし、映画見たいしううう。

そんな感じで初陣千秋楽行ってきます!
TLがバレツイだらけで地雷状態なので、薄目でTL追ってる女はこの私です。どんなちっさいことでも知りたくないの!楽しみ半減じゃん!

ということで初陣後は性懲りもなくまた感想記事でもかこうかな、と
公演決定した次作の激突前夜は、ヤン河村、間宮ラインハルト、貴水オーベルシュタインががっぷり3つ揃って出演決まったみたいなんで、ぜひチケットとらなければ

最近夜更かしの連続でこんな時間にも寝れなくなったので絵の投稿をば。
下は、Twitterで好きなキャラクターの衣装シャッフル、というのがありましてそれで描いた絵。



 「魔法少女☆リリカルメルカッツ」
別に私は初老の♂に幼女の格好をさせて喜ぶ変態ではありません。
描いてる最中も、「リリカルマジカルメルカッツ...」「キタキタフェスティバル...」などと考えながら平静としておりました。
しかしイヤ、なんかまことにに申し訳ない。...

あと小言を書くと、シェリルの帝国軍服はメルカッツ提督が着ている旧軍服じゃないので、厳密には衣装シャッフルしていない。しかしなかなかハマってる(と個人的には思う)。ヒルダちゃんの軍服姿がこんな感じにエロかったら世界は平和になったかもしれないのに。
なのはさんはなぜか格ゲーのキャラのように。白うさぎつぼみは我ながらよいなあ、と思った。かわいい。


それと、舞台、初陣ですが見事千秋楽の公演を当てました。というか当ててもらいました。
ヤン役は田中圭に決まりまして、生・田中圭を見る機会なんてもう一生ないだろうので楽しみにしてます。




8月の銀英伝舞台初陣は、またしてもラインハルト・キルヒアイスの外伝のよう。
このタイミングで初陣ならユリアンだろう!と何とも言えない気分だけど、ユリアン主演はやっぱり無理があったか・・・

次のキルヒアイスは橋本淳くんという方だそうです。元マジレッドさん。
ラインハルトはキャスト変わらず間宮くん。これで間宮くん銀英伝初主演なのか!?

初陣はカプチェランカだから外伝白銀の谷か。この短編はヴァンフリートの会戦とごっちゃになる。
しかし白銀の谷の頁数は外伝の中でも特に少ない。オリジナルストーリーも上乗せして尺をのばすのか。
ラインハルト、キルヒアイスの主役2人と分かりやすい悪役との対決の構図、ってなるとなんとなくミッターマイヤー、ロイエンタール編のような感じになるんじゃないだろうか。
チケットの値段も初期と同じぐらいに戻ったし、なんとなく「そういえば銀英伝舞台はこんな感じでやってたんだよなあ・・・」と思い出した。

それにしてもキルヒアイスはなかなか死なせてもらえないなあ。


HOME |  次のページ>>
カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
フリーエリア
最新コメント
[08/07 通りすがりのファン]
[04/19 Linda]
[01/05 Linda]
[07/02 イリセ]
最新トラックバック
プロフィール
HN:
Georg
性別:
非公開
バーコード
ブログ内検索
P R
アクセス解析
アクセス解析

Template By Emile*Emilie / Material by Auto-Alice
忍者ブログ [PR]